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なべはるの人事徒然

フィードフォース人事の中の人。採用、教育、評価制度、組織活性など、日々考えていることを綴ります。現在人事で働いている方、人事の仕事に興味のある方、就職活動中の学生などに読んでいただけたら幸いです。

キャリアプランは無理に立てるな!振り返って初めて分かるもの

やりたいことを仕事にできる人は強い!でも・・・

前回のブログで、「新卒で人事に配属されないほうがいい」という話をしました。(たくさんの人に読んでいただきました、感謝!)

今回はキャリアの話です。

自分らしいキャリアを歩みたい とか 好きなことを仕事にしたい といった声を就職活動中の学生や、若手社員と話をしているとよく聞きます。

そうですね、誰だってやりたいことをやりたい。やりたいことをやっている人って、傍目から見ても輝いていてカッコいいですしね。

実際、私の知り合いの中でも、やりたいことが明確な人、なりたい自分が明確な人は、1つ1つの行動が意識的かつエネルギー量が圧倒的に多く、充実した人生を送っているようにみえます。

なので、今現在でやりたいことが明確になっている人は(このブログを読む必要もなく)自分の目標に向けて全力で頑張ればいいわけです。

ただ、皆が皆やりたいこと、なりたい自分が明確なわけではありません。

自分が何に向いているか分からない、やりたいことが分からない、将来の自分なんて想像できない・・・そんな人のほうがむしろ多いのではないでしょうか。

やりたいことは無理に見つかるものではない

いつからか、「自分らしいキャリアで自己実現」とか「好きを仕事にしよう」という論調が目立つようになったようです。

これらの論調やアドバイス自体、間違っているわけではないのですが、上述のとおり、やりたいことが定まっていない人には何も響きません。それどころか、やりたいことが決まっていない自分はダメなんだ、と思わせてしまうことすらあります。

大学のキャリアセンターや企業の採用担当者に、「やりたいこと、キャリアプランをまず明確にしよう」とアドバイスをされてヘコんで帰ってきた、という話も聞いたりします。

そもそも、やりたいことって無理に決めようと思って決められるものではありませんよね。

やりたいことは明確でなくてもいい

無理に決められるものでないから、無理に決めなくてもいいんです。

適当に励ましているわけではなく、キャリアという言葉の語源と最新のキャリア理論からその理由を解説します。

キャリアの語源=轍(わだち)

キャリア(career)の語源は諸説あるようですが、一番有力なのが英語の馬車「carriage」の轍(わだち)、というものです。

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つまり、キャリアはあらかじめ決めて(プランニングして)おくものではなく、ある時点でふと自分のやってきたことを振り返り、「あぁ、これが自分のキャリアだったんだ」と認識するのが本来の意味なんです。

当然ですが轍は馬車が走った後にできます。走る前にはできませんから、あらかじめキャリアプランを計画すること自体無理のある話なのかもしれません。

プランドハップンスタンス(計画された偶発性)理論

キャリアプランを最初から定めるのは、キャリアの語源からして無理があります。

ましてや今は非常に変化の激しい時代です。

今必要とされている知識やスキルが、5年後に必要とも限りませんし、なりたいと思っている職業自体が存在しなくなっているかもしれません。

じゃあどうすればいいか。どうせ先は分からないからテキトーにやってればいいのか。

もちろんそうではありません。

先が分からないなら分からないなりのキャリアの考え方があるのです。

スタンフォード大学のクランボルツ教授が提唱しているプランドハップンスタンス理論という考え方があります。要約すると下記のとおり。

・変化の激しい昨今において、計画したキャリアプランに固執することは現実的でなくむしろマイナス
・個人のキャリアの80%は予想していない偶発的なことによって決定される
・その偶然がプラスに働く人とそうでない人がいる。プラスに働く人には、「好奇心」「持続性」「楽観性」「柔軟性」「冒険心」が備わっている
・これら5つを備えている人は良い偶然を引き寄せる(計画された偶発性)

要は、「好奇心を持って楽しみながら色々チャレンジし続けてれば結果的に悪くないキャリアになってるよ」というもの(超訳)

この考え方は個人的にとても好きでしっくりきます。

私自身、人事に興味を持ったのは大学時代にたまたま配属されたゼミがきっかけでした。きっかけは偶然でしたが、これほど人事という仕事に興味を持てるようになったのは当時自分なりに一生懸命学んでいたからこそでしょう。

今やりたいことが明確でない方は、無理に決めなくていいんです。目の前のことを本気で、思いっきり取り組み続けることが、自身のキャリアを切り開く第一歩になるはずです。