イケてない営業話は酒の肴になる
私たち人事担当者は、日々たくさんの営業を受けます。
新卒採用イベント、新卒紹介、人材紹介、転職サイト、新入社員研修、リーダー研修、人事制度コンサルティング、評価システム等々…
色んな営業を受けていると、「この営業の方はすごいな!一緒に仕事したいな」とワクワクすることもあれば、逆に「今日の営業は全然ダメだったな」とガッカリすることもあります。
人の記憶には良くなかったことのほうが残りやすいので、人事担当者が何人か集まるとついつい「最近のイケてない営業」を肴にお酒を飲んでしまうこともあります。
でも!
私自身もそうしてしまうことがあるのでブーメランを承知で書きますが、「この営業イケてないな」と感じる半分の原因は自分がイケてないからです。
商談の成否は場の人間のコミュニケーション力の和で決まる
わざわざ時間を作って営業を受けているわけですから、その商談に対して何らかの期待を持って臨んでいるはずです。
自社の課題を相談したいとか、良さそうな採用イベントの紹介をしてほしいとか、同業他社の情報収集がしたいとか。
そういった期待が達成できなかったときに「この営業イケてないな」と思うわけですが、それはもしかしたら営業を受けている自分自身の責任かもしれません。
営業パーソンにも様々なスタンス、熟練度の人がいます。熟練度が高く知識も豊富で相性も会う営業の方であれば、流れに身を任せていれば良い商談ができるでしょうが、皆が皆そうではありません。
熟練度がイマイチでコミュニケーションにストレスを感じる相手であっても、実はたまたまその人が入社したてなだけで、サービス自体は自社にドハマリする可能性だってあるわけです。
そういったチャンスを営業がイケてない、の一言で逃すのはあまりにもったいない。相対する営業パーソンのmaxの提案を引き出すつもりで、こちらも場に働きかける必要があります。
営業を受けるあなたも値踏みされている
営業パーソンは日々顧客からの厳しい評価の目に晒されているわけですが、実は営業を受ける私たちも値踏みされています。
デキる営業ほど、目の前の担当者や会社がどれほどの力を持っているか厳しい目で見ています。値踏みするポイントは大きく分けると以下の3つ。
- お金があるか
- サービス導入後に成功しやすいか
- 担当者がイケているか、決裁権を持っているか
例えば採用に関するサービスであれば、採用数は多いのか少ないのか、採用にどれくらいお金をかけられるのか、求職者が魅力に感じる会社や仕事内容なのか、担当者が求職者を口説ける力量を持っているか、決裁者を動かす力を持っているか、等々を商談中の会話の端々から感じ取り、狙う案件なのか深追いしないほうがいいのか、という優先順位づけを行っています。
我々営業を受ける側としては、上記の中から自社の優れているトコロを商談中にアピールして、営業パーソンをソノ気にさせる必要があるのです。
「この会社とお付き合いしたいな!」と相手をソノ気にさせることができれば、時間をかけてじっくり提案してくれるようになりますし、「会社が魅力的で担当者もイケてるから金額を下げてでもまずは使ってもらおう」という風に思ってくれることだってあります。
相手をソノ気にさせるのは人事担当者の大事な資質のはず。社員や求職者だけでなく、営業担当者にもソノ気になってもらいましょう!