なべはるの人事徒然

フィードフォース人事の中の人。採用、教育、評価制度、組織活性など、日々考えていることを綴ります。現在人事で働いている方、人事の仕事に興味のある方、就職活動中の学生などに読んでいただけたら幸いです。

「人の身近な課題を解決したいからBtoCの会社に行きたい」という会社選びは間違い?!

BtoCは日常で、BtoBは日常じゃない?!

Webベンチャー企業の採用担当という仕事柄、エンジニアの卵の学生と数多くお話しします。
プログラミングについて学ぼうと思えばいくらでも学べる時代なので、既にWebサービスやアプリをいくつもリリースしている人や、自宅や研究室を自作IoTでハックしている人など、すごい学生たちにたくさん会うことができて刺激を受けています。日本の未来は明るいな~、と本気で思ったり。

nabeharu.hatenablog.com

で、そんなエンジニア志望のすごい学生たちの話していると、「人の身近な、日常の課題を解決したいからBtoCの企業に行きたいと思ってます!」という声をよく聞きます。
良いモノを作りたい、自分の技術を世の中の役に立てたい、という真っすぐな思いからきている志向なのでしょうが、「それって本当に合ってるのかなぁ?」と思うことも多いので、ここで言語化しようとしてみます。

≪言葉の意味≫

BtoB・・・Business to Business 法人顧客のビジネス。ここでは、企業が使うシステムやWebサービスを開発している企業を想定。

BtoC・・・Business to Consumer 消費者向けのビジネス。ここでは、私たち一般消費者が使うWebサービスやアプリ、ゲームなどを開発している企業を想定。

企業で働く人にとっては、企業活動こそ人の日常

まず前提として、BtoBのほうがいいとか、BtoCのほうがいいとか、そういう二元論にするつもりは全くありません。「BtoBでは人の身近な課題を解決できないのか」という点についてのみお話しします。

「人の身近な、日常の課題を解決したいからBtoCの企業がいい」と発言するのはまだ社会に出ていない学生です。当然、普段は消費者としてWebサービスやアプリを使う側にいます。そういった彼らからすると、人の日常の課題を解決 = 自分が普段使っているC向けのWebサービスやアプリ、ゲームなどをイメージするのは至極当たり前かと思います。

一方、私のような会社員は平日は毎日働いています。1日24時間のうち、8~10時間は仕事の時間。そこから睡眠時間その他を除いた時間が消費者としての時間となります。
家族と過ごしたり趣味に使う時間と同じかそれ以上の時間を、仕事に費やしているのです。
そんな社会人生活を10年以上続けてきた私からすると、仕事の時間はまさに日常です。人生の大半を占めると言っても過言ではありません。そして、BtoBのサービスはそんな人生の大半を占める大事な仕事の課題を解決するモノなのです。
こう考えると、BtoBのサービスはまさに「人の身近な、日常の課題を解決している」ように思います。そして、ITの力によって仕事が充実することはその人の人生が充実することに直結します。
実際、便利なWebサービスやシステムを使うことで業務が劇的に効率化したり(プライベートの時間も作れる!)、仕事の成果を何倍にも高めることができたり(成果を出した充実感と報酬!)という経験は幾度となくあります。今となっては、ITを活用しない仕事を想像できないくらいです。

学生の方からすると、BtoBのサービスはイメージできない = 身近でも日常でもない、という発想になるのは仕方ないことかと思います。
しかし、BtoBのサービスであってもそのサービスを使うユーザーは紛れもなく血の通った人間であり、ITの力でそのユーザーの人生を充実したものにすることができるのです。今の自分にとって身近じゃないからといって思考停止にならずに想像をめぐらしたり企業の人の話を聞いてみることをオススメします。

BtoB企業もBtoC企業も、テクノロジーの力で世の中を良くしたい、ユーザーに喜んでもらいたい、という想いは一緒のはずですから。

f:id:nabeharu:20161113224850j:plain

オマケ「BtoCのほうがユーザーの声を直接聞くことができる?」

同じシチュエーションであるあるなのが、「ユーザーの声を直接聞きたいのでBtoCの企業がいいです」というもの。
これも全く同じ理由「BtoBサービスのユーザーをイメージできない」ことから生まれた誤解だと思います。

toCの場合、学生が自分で使っているサービスやアプリについて、使いやすい または 使いにくい と感じたことをSNSやブログなどで日常的に受発信していることと思います。友達同士でこのアプリいいよねー、と話すこともあるでしょう。そういった、今の自分にとって直接ユーザーの声を聞ける、という視点で「ユーザーの声を直接聞きたいのでBtoCの企業がいいです」という志向になっているのではと感じています。

toBの場合、学生の方はイメージしづらいかもしれませんが、業務の日常で使っているサービスについて開発者に直接意見や要望、感想などを送ることがあります。担当営業がついている場合、営業の方に伝える場合もあるでしょう。
私自身もつい最近、使っている採用管理システムについて開発者の方と直接要望のやりとりをしたり、新機能の実装について大変助かっているという感想を送ったりしました。
企業で働いていない今の時点でイメージできなくても、BtoB企業がユーザーの声を聞く機会は必ずあります。

更に言えば、"直接"という点に関してみるならばtoCよりもtoBのほうがユーザーの声を聞きやすいのでは?と思うことすらあります。
皆さん、普段使っているアプリが使いやすいからといって、その会社に直接そのことを言うことってありますか?明らかな不具合は別にして、少し使いづらいな、という程度でその要望を直接伝えることは?......全くないわけではないかもしれませんが、toCのほうがユーザーの声を"直接"聞くハードルは高いかもしれません。

先入観と今見えているものだけにとらわれず、正しい会社選びを

繰り返しになりますが、toBとtoCどちらのほうがいいと言いたいわけではありません。どちらも等しくユーザーに喜んでもらえるように良いモノを作ろうとしているはずですので、今の自分にとってイメージできるというだけで誤った志向にならないようにしていただければ幸いです。

もし、BtoB企業の面白さや醍醐味をもっと知りたい、という方がいらっしゃればご連絡ください。じっくり語っちゃいます。