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なべはるの人事徒然

フィードフォース人事の中の人。採用、教育、評価制度、組織活性など、日々考えていることを綴ります。現在人事で働いている方、人事の仕事に興味のある方、就職活動中の学生などに読んでいただけたら幸いです。

転職エージェントに良い人材を紹介してもらうポイントまとめ

いかにエージェントに良い人材を紹介してもらうか

ここ数年、ITベンチャー企業を中心に人材不足の状況が続き、各社の採用担当はそれぞれの工夫をこらして採用競争を闘っています。
ひと昔前では中途採用といえば求人媒体に広告を出して応募を待つというやり方が一般的でしたが、現在はダイレクトリクルーティング、リファラルリクルーティングなど様々な手法が生まれていますね。

わたしのブログの中では、ダイレクトリクルーティングに焦点をあてた記事を書いています。 

nabeharu.hatenablog.com

今回は、そういった流行りのやり方ではなく採用手法としてはごく一般的な、転職エージェントに良い人材を紹介してもらうためのポイントをまとめてみました。

尚、今回の記事は、ある大手転職エージェントで10年間務めている知り合いに3時間かけて話を聞いたこと + 自分自身のエージェントとしての経験をまとめたものです。
私の会社でもまだできていないことがたくさんあるので、これからやるぞという宣言も込めて書いてみました。

エージェント担当者の仕事を知る

まず前提ですが、転職エージェントの方は一緒に採用プロジェクトを成功させるための仲間でありパートナーです。良きパートナーとなってもらうには、エージェントで働く人の気持ちとなって考えることが第一歩。そのために、まずはエージェント担当者の仕事をおさらいしましょう。

通常、エージェントでは企業担当者と候補者担当者に役割が分けられます。

企業担当者の仕事

企業担当者(以下企業担当)は、紹介先企業の窓口となる役割です。私たち採用担当者が日常的にやり取りをしているのが企業担当ですね。

少なくとも10数社、多い場合は50社もの企業を担当し、企業から求める人材像をヒアリングし、社内の候補者担当(後述)に伝えることで人材のマッチングを行います。
候補者担当へ案件を紹介する手法は人や会社によってそれぞれですが、データベースへ登録するだけでは候補者担当は案件を認識してくれないので、メール・案件勉強会・候補者担当のデスクへ直接訪問などして、何とか候補者担当に担当案件を知ってもらう努力をすることになります。

自分が担当する企業に紹介した候補者が入社することで得られる成果報酬の金額が営業目標となります。

候補者担当者の仕事

候補者担当者(以下候補者担当)はその名のとおり、候補者(求職者)との窓口となります。
新規で登録する候補者にマッチする企業を紹介したり、過去登録した候補者に新規案件が出た際に紹介することでマッチングを行います。

企業担当と同様、自身が担当する候補者が入社することで得られる成果報酬の金額が営業目標となります。

 

会社によっては企業担当と候補者担当を分けずに1人で兼任するケースもありますが(両面とか両手とかいいます)、大手のエージェントであれば上記のとおり担当が分けられていることが一般的です。

以上から、候補者からの応募意思を受けるまでの情報の流れをまとめると下記のとおりです。

企業の採用担当→エージェントの企業担当→エージェントの候補者担当→候補者

自社の求人情報を候補者に知ってもらうには、このように情報が伝達されているわけです。この情報の流れをふまえたうえで、エージェントに良い人材を紹介してもらうためのポイントは下記の3点です。

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企業担当をやる気にさせる

まず企業とエージェントの窓口となる企業担当をやる気にさせることが第一です。この会社に候補者を紹介したいと思ってもらわなければ話は始まりません。
仕事なんだからやる気はあって当たり前だろうと考えられるかもしれませんが、ここでいうやる気は、(数多く持つ案件の中から)自社に候補者を紹介してもらうやる気」のことです。
上述のとおり、企業担当者は自分の担当する企業に紹介した成果報酬の金額で営業数値を持っています。営業数値を追いかける担当者の気持ちを考えれば当然、自身の営業目標の達成に近づくアクションから優先的にとります。もっと直截的にいえば、「決まりそうなイメージ」がわく企業に優先的に候補者を紹介するわけです。

エージェントに良い人材を紹介してもらうには、「自社に候補者を紹介すると決まりそう」とイメージしてもらうのが大事なわけです。
そのためのポイントは下記のとおりです。

企業担当をやる気にさせるポイント

  • 事業内容をしっかりと理解してもらう
    まずは基本ですが、事業の特徴・強み・他社との差別化・独自性などをしっかりと理解してもらいましょう。シンプルに「この会社良い会社だな!」と思ってもらうことが第一歩です。
  • 採用ポジションの意図と重要性を伝える
    自社の目指すミッション、戦略を伝え、その採用ポジションがどんな意味を持つかを伝えましょう。「欠員補充だから募集してます」よりも、「○○というミッション達成のために1年以内に●●事業を立ち上げる必要があり、そのための人材が必要。この事業が成功すれば▲▲の価値を生み出すことができます」と説明されるほうが誰だってやる気になります。
  • 募集ポジションごとの入社する理由を明確にする
    一番重要なポイントで、後にも出てきます。
    当たり前の話ですが、人は理由がなければ転職しません。応募する人材がどういう理由(仕事内容、裁量、給与、労働環境等)で転職する可能性がありそうかを明確に伝えましょう。

エージェントの方とのキックオフの打ち合わせにて上記をしっかり伝えて「この会社に紹介したい」と企業担当に思ってもらうことが第一のポイントです。

企業担当が候補者担当にアピールしやすくする

次のポイントは、候補者担当へのアピールです。
上述のとおり、企業担当→候補者担当→候補者へと情報は流れますので、候補者担当にいかに自社の案件を知ってもらうかが重要となります。
言い換えれば、企業担当が候補者担当にアピールするための武器を提供することがポイントです。

企業担当が候補者担当にアピールするための武器を提供

  • 定期的に案件情報をアップデートし、企業担当に伝える
    メール、電話などやり方は色々あるかと思いますが、自社の最新の案件情報を常にエージェントに伝えることが大事です。企業担当が候補者担当に案件を伝達するキッカケとするためにも1か月に1度は行いたいものです。
  • 案件情報・候補者への推しポイントを分かりやすい資料にする
    企業担当が候補者担当へアピールできるよう、会社概要・事業内容とその特徴・求める人材像・想定する応募理由などを分かりやすくまとめた資料を用意するとよさそうです。会社によってはその資料をそのまま候補者担当に展開してくれるでしょう。
  • 合格の理由・不合格の理由を明確に伝える
    エージェントを利用していて、最初から求める要件とピッタリ合った人材が紹介されることは滅多にありません。企業担当とコミュニケーションをとりながら求める人材イメージをチューニングしていくのが普通です。その際に、合否の理由が不明瞭なままだといつまで経ってもチューニングがされません。
    また、企業担当が候補者担当に不合格を伝える際に、「よく分からないけど不合格だった」となれば候補者担当はその企業に紹介する気がなくなってしまいます。逆に不合格であっても理由が明確であれば、「だったらあの人だったらマッチするかも」と別の候補者にアプローチしてくれるかもしれません。

企業担当とのキックオフの打ち合わせ後も、上記のとおり自社のことを継続的にアピールしていきましょう。

候補者担当が候補者にアピールしやすくする

最後に、候補者担当が候補者にアピールしやすくするポイントです。1つ前のポイントと同様に、候補者担当が候補者にアピールするための武器を用意してあげるという発想で考えてみます。

候補者担当が候補者にアピールするための武器を提供

  • 案件説明会を開く
    エージェントに訪問して、候補者担当に直接自社のアピールをするやり方です。企業担当者から又聞きするよりも、企業から直接話を聞くことでより深くその企業のことを知ってもらうことができます。
  • 求人票が全て
    職種によっては、1人の候補者に紹介する案件が20~30、それ以上ということもありえます。求人票の束がドサっと候補者に渡されるわけです(渡された経験あり)。その中から自社に応募してもらう意思を勝ち取らなければならないので、求人票はとても大事です。自社の魅力がしっかり伝わっているか・求人票を読んで応募する理由が明確に思い浮かぶか、改めて読み返してみるといいでしょう。

エージェントの気持ちを知り、良きパートナーとなる

以上、いかにエージェントの方に動きやすくなってもらうかという視点で、自分の考えるポイントをまとめました。

繰り返しになりますが、エージェントは単なる業者ではなく採用プロジェクトの仲間でありパートナーです。そして何より、1人の人間です。
エージェントの担当者の方が何を目指し、何をモチベーションにしているのか。どんな仕事をし、どういう情報があれば仕事をしやすいかを知ることが、エージェント活用の第一歩となるはずです。

さぁ、ウチも求人票の見直しから始めましょうか!