なべはるの人事徒然

フィードフォース人事の中の人。採用、教育、評価制度、組織活性など、日々考えていることを綴ります。現在人事で働いている方、人事の仕事に興味のある方、就職活動中の学生などに読んでいただけたら幸いです。

求人原稿をデータで管理する時代が来ることを切望する

コピペ・コピペ・コピペ!採用担当者を悩ます転職サイトの求人記事入稿

人事・採用担当者にとって重要な仕事の1つに、転職サイト、求人サイトの求人記事の執筆・管理があります。
ターゲット人材のペルソナを定め、自社で働く魅力が伝わりような、かつミスマッチが生まれないように表現する...人事の腕の見せ所ですね。

それはいいんです。新規で求人記事を書くのはクリエイティブで楽しい。今回取り上げたいのは、1度書いた求人記事の修正・他媒体への展開作業についてです。
募集背景を少し修正したい・配属チームに変更があった・求める人材の要件が変わった・会社の住所や資本金など基本情報が変わった...などなど、一度書いた求人原稿を修正したくなることは度々あります。
厄介なのは、ちょっとした修正であっても公開している全ての求人記事を修正しなければならないことです。

例えば貴方が、10コの求人媒体を使っていて、5つの職種を募集、1職種あたり2つの求人記事を作っていたとすると、10×5×2=100コの求人記事を管理していることになります(最近では同じ職種でも複数の求人記事を作成するのが主流となっています)
ある日、全ての求人記事に掲載していた「代表からのメッセージ」を変更したいと思い立ち、修正作業を始めるとすると......。

そう、100コの求人の管理画面を開き、ひたすらコピペを100回繰り返さなければならないのです。

ひ た す ら コ ピ ペ を 1 0 0 回 繰り返さなければならないのです。

大事なことなので2度言いました。

このコピペの作業がひたすらしんどい。必要なこととはいえ、頭が朦朧としてくるしctrキーを押さえる左手小指はつりそうになってくるし、自分は一体何の仕事をしてるんだっけ?と空しくなってきます。

HRTechが盛り上がって、エントリーシートや面接の判定をAIが担う未来が見えているこの時代において人事がこんな単純作業で疲弊をしていては絶対ダメだと思うのです。

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求人原稿はチューニングしていくもの

本来、効果的な求人記事にするために、記事の原稿は細かくチューニングしていくべきものです。特に変化の速い現在においては、社内の状況・求める人材像・ターゲット人材・プロダクトやサービスの状況など、日々変化しています。当然、これらが変化すれば求人記事の内容や表現も変えていく必要があります。

しかし、上述の通り、何か1つでも修正しようとすると、地獄の100回コピペ作業が待っています。これでは、記事をチューニングしてより良いものにしようというモチベーションが中々生まれません。

csvファイルで原稿をアップロードできれば解決

この、地獄のコピペ100回問題は、各求人サイトにcsvファイルで原稿をアップロードできる機能がついていれば回避できます。

「求人タイトル」「仕事内容」「募集背景」「必須スキル」「歓迎スキル」「配属先の環境」など、その求人サイトが定める形式のcsvファイルを用意して、それをアップロードすることで原稿の入稿・更新ができる機能さえあれば、ほとんどの問題が解決するのです。
人事は求人のマスタデータだけ用意しておき、あとは各サイトの形式に合わせてcsvファイルを作成すればいいだけです。管理する対象が100コの求人記事から、1つのマスタデータになり、求人原稿のメンテナンスが格段にしやすくなるはずです。

人材会社の皆さま、求人原稿をデータで管理する(私の)準備は万端です

ここからは、「求人サイトにcsvによる原稿アップロード機能がついたとして...」という前提で進めます。

csvファイルで求人原稿をアップロードできる機能さえあれば「ほとんどの問題」が解決できると書きましたが、実は1つ問題が残っています。

それは、求人マスタデータから各媒体ごとフォーマットへのcsvファイルへの変換作業が残る、ということです。

マスタデータを作っても、ある媒体は1つの項目に「仕事内容+求める人材」を要求してきたり、待遇表記が「年収●●万円」だったり「月給●●万円」だったりと様々です。
そういった求人サイトのクセに合わせて、求人マスターデータを求人サイトごとのcsvファイルに変換する必要が出てくるのです。

しかしご安心ください。その問題は既に(私の中では)解決しています。

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求人原稿をデータフィードで変換する

私の会社で出している「dfplus.io」というWebサービスがあります。
自社で保有する商品データを広告媒体に合わせて変換することで、商品データを用いた広告(データフィード広告)を出すことができる、セルフサーブ型のデータフィード管理ツールです。

dfplus.io

本来は広告運用担当者が広告配信のために使うツールですが、商品データ = 求人原稿データ、配信先の広告媒体 = 求人サイト と考えると求人原稿のデータもサイトに合わせて変換することが可能です。

利用ステップは下記のとおり。

  1. 求人マスタデータをdfplus.ioにアップロードする
    (後に変換しやすいよう、項目を細かく分けるのがコツ。後で項目と項目を足すことはできても、1つの項目を分割するのは難しい)
  2. 求人サイトごとにデータの変換ルールを作成する
    (求人サイトのクセに合わせて変換ルールを作る。年収表記→月給表記も、年収÷12、などのルールを設定しておけばOK)
  3. 変換した求人データをcsvファイルでダウンロードする
  4. 3でダウンロードしたファイルを求人サイトにアップロードして入稿
  5. 原稿の修正が発生したら、マスタデータを変更してdfplus.ioにアップロード→3,4のステップをするだけ
    変換ルールは作ってあるので、マスタデータの更新をしたらデータを吐き出して入稿するだけ

このとおり、求人原稿をデータで管理することの(私の)準備は万端です。あとは、各種求人サイトにデータアップロードによる入稿機能がつくだけです。

どうか、地獄のコピペ100回作業をなくして、人事が本来やるべき業務に集中できるよう、機能追加を検討いただけませんでしょうか。
あるいは、APIを公開いただければdfplus.ioに求人サイトへの配信機能が追加される...かも...??(適当)

 

↓人事がブラックに働きがちな要因についてまとめた記事もあります↓

nabeharu.hatenablog.com