今回は新卒採用ネタです。
良い悪いではなく嫌い という話
グループディスカッション/グループワーク選考とは
賢者の就活によると、
学生複数人でチームを組み、与えられたお題に対して議論やワークをさせて、その取り組み姿勢を評価して合否を決める選考方法
とのこと。
お題にも色々あって、
・少子化を止める策を考えてください
・東日本大震災の復興を促進させる策を考えてください
・就職活動を一文字で表すと何ですか?
・アンパンの新キャラクターを考えてください
などなど、マジメなものからそれって何の意図があって?というものまで様々。
なぜ企業は選考にグループディスカッション/グループワークを課すのか
いろいろとあると思いますが、大まかにまとめると
・一度に(短時間で)大人数を選考できて効率が良い
・面接よりも素の様子が見られる
・集団の中での役割を見ることで、協調性・コミュニケーション力を見極められる
・面接では見えない論理的思考力や課題解決力が分かる
といったところでしょうか。
何故グループディスカッション選考が嫌いか
繰り返しますが、良い悪いではなくて嫌いという話です。
グループディスカッションは特殊な環境過ぎる
考えてもみてください。グループディスカッションは、
- 初対面の人と、
- その場で与えられたお題で、
- 限られた時間で、(たいてい20分~1時間程度)
- 協力して結論を出し、(無理にでも結論を出さなきゃいけない)
- それらが入社可否の判断材料になる(人事がジロジロ見てきたりメモとってたり)
という、特殊中の特殊な環境下に置かれるわけです。
こんな特殊環境で素が見れるわけがない。
これまで社会人を10年続けてきましたが、実務でこんな状況になったことはないし、これから先もなるとは思えません。
こんな特殊な環境下で力を発揮できるかどうかと、自社で活躍するかどうかを結びつけるのはかなりムリがあるんじゃないか、と考えています。
これまでの社会人生活で尊敬できる仕事のできる人に何人も出会ってますが、彼らが↑の状況で必ずしもバリューは発揮できないだろうな、とも。
発言の意図までは見抜けない
評価者は議論で出た発言内容や態度などで評価するわけですが、当然心の中までは分からないわけです。
私が社内の打ち合わせなどでよくやるのですが、
- 場の発言ハードルを低くするためにワザとレベルの低い発言をする
という人がいた場合空気を読んでそうしたのか、本当にレベルが低いのか、評価者は判断つくのでしょうか?
それ以外にも、
- 議論の方向を決定づけるために、あえて細かな問題点をあげて反論してみる(反論はつぶされて方向性が決まる)
なんてことをした場合も、細かなところを批判して議論を止めた、と低い評価になってしまったりなどがありえるのではないでしょうか。
コレらの心の機微まで完璧に分かるというなら確かにグループディスカッションは有効なのかもしれませんが、普通のスペックの人間にはムリな気がしてなりません。
グループディスカッション選考が有効に働く条件
グループディスカッション選考が有効に働く場合があるとしたら。
それは、
参加者の素を出すための工夫が十全になされる場合
かと思います。
方法は様々で、
- ファシリテーターの進行が神がかっている(神レベルでないとムリと思ってます)
- 肉体的精神的に追い込む(山登りとかさせる会社もあるみたいですね)
- 食事を共にする、お酒を飲ませる(面接で見れない面を見るという意味では)
などなど色々ありますが、一番いいと思っているのは、
- 一定期間一緒に働いて、日常を共にする
コトだと思います。
一緒に働いてみることが、一番のミスマッチ解消。原点回帰ですね。
就業体験による選考は、次年度でやってみたいと考えています。
企画が固まったらブログに公開するかもです。