なべはるの人事徒然

フィードフォース人事の中の人。採用、教育、評価制度、組織活性など、日々考えていることを綴ります。現在人事で働いている方、人事の仕事に興味のある方、就職活動中の学生などに読んでいただけたら幸いです。

転職を決めるその前に!した方がいい苦労としなくてもいい苦労

5月です。5月病の季節ですね。

という訳で(?)今日は転職の話です。

5月病患者を集めたいわけではないでしょうが、博報堂が期間限定で第二新卒の募集を始めたようです。

www.hakuhodo.co.jp

社会人1~5年目が対象のこと(結構幅広いですね)

新卒で入社した会社に数年勤めていれば、仕事もある程度一人でできるようになり、その会社の良いところ悪いところも見えてきます。

中には、その会社でのキャリアに不安を感じていたり、こんなキツい会社は嫌だ!と転職を検討し始める人もいることでしょう。

私自身、2度の転職を経験していますので、転職自体が悪いことだとは全く思いませんし、転職することでより良い人生を送っている人をたくさん見ています(私自身がそうです。会社が嫌で辞めたことはありませんが)

だから、「石の上にも3年」とか「望まない仕事でも我慢してやるべき」みたいなことはあまり言いたくはないのですが・・・最近、したほうがいい苦労としなくてもいい苦労があるんじゃないかな、と考えるようになりました。

もし現在不満を持っている環境が、したほうがいい種類の苦労なのであれば、本当に転職したほうが幸せになれるのか、考え直してもいいかもしれません。

ココでは私の独断と偏見で、したほうがいい苦労としなくてもいい苦労を分類してみました。

f:id:nabeharu:20150520224559j:plain

したほうがいい苦労

できるだけ経験したほうがいい苦労、もしくは一見マイナスだけど長い目で見れば良い経験となりうる苦労が下記です。

仕事の難易度が高い

自分の力量に対して明らかにレベルの高い仕事に取り組まなければならないことがあります。

当然、すぐに成果は上がらないでしょうし、必然的に業務量も増えて肉体的精神的にキツい毎日が続くでしょう。しかし、成長にはそのストレッチが必須ですので、すぐに逃げずに立ち向かいたいものです。

ただし、健康を害するレベルでの長時間労働が継続して起こってしまう場合は例外です。健康第一。

上司がイケてない

短期的に見れば、イケてない上司を持つ経験はプラスになると思います。

なぜイケてないのか反面教師にすることができますし、そういった上司に自分の意見を通そうと試行錯誤することはプラスになります。

健全な組織であれば、本当に無能な上司があなたの上にずっと就くことはないでしょう。しかし、明らかに無能な上司がいつまでも重要ポストについているような組織であれば長く我慢する必要はないかもしれません。

会社の業績が悪い

望んでこの苦労をしたい人はいないと思いますが、短期的な意味では経験してみてもいいかもしれません。会社の業績が悪いときこそ経営者や社員の真価が問われます。

どうすれば業績を回復できるのか、突破口をどこに見出すか、社内の雰囲気が悪くなる中で自分に何ができるのか。会社の業績が悪いからこそ当事者意識を持って本気でこれらに頭を悩ますことができる、という意味で良い経験となることでしょう。

しなくてもいい苦労

苦労する割に得られるものが少ないであろうものが下記です。

会社のビジョンが不明瞭、自分に合わない

会社のビジョンが不明瞭だったり共感できないビジョンのもとで働くことに苦痛に感じる場合、それは我慢せずに新天地を探してみてもいいかもしれません。

そのような環境下ではいくら頑張っても空回りする可能性が高く、そもそもどの方向に向けて頑張ればいいかも分からず、志のある人ほど辛いという状況になってしまいます。

権力・派閥争い、ゴマすり

これらが組織に根付いていて、かつそれを苦痛に感じるのであれば我慢しなくてもいいでしょう。

社内の派閥抗争を読みきり渡り合う力をつけたところでごく限られた環境下でしか役に立ちません。

自分のキャリアプランに合わない 

キャリアプランが明確な方限定です。

会社のビジョンに共感でき、無駄な派閥争いもなく風通しが良い社風であったとしても、長期的に見て自身のキャリアプランと明らかに異なる仕事しかできない、求める成長スピードに遅れてしまう、という場合であれば転職を検討するのも手かもしれません。

ただし、自分にとっては遠回りだったり無駄に感じる経験も、将来どこで生きてくるか分かりません。

そもそも今描いているキャリアプランが本当に確信を持てるものなのかも含めて慎重に判断しましょう。

 

もし現在の会社や仕事に疑問を感じて苦労しているなら、その苦労はしたほうがいい種類の苦労なのか、しなくてもいい苦労なのか、上記を参考にしてもう一度考えてみてはいかがでしょうか。