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なべはるの人事徒然

フィードフォース人事の中の人。採用、教育、評価制度、組織活性など、日々考えていることを綴ります。現在人事で働いている方、人事の仕事に興味のある方、就職活動中の学生などに読んでいただけたら幸いです。

このキャリアセンターがスゴい!金沢工業大学編

採用 就活 大学

ここ数年で数多くの大学訪問をしてきた中で、「ここはスゴい!」と感じた就職支援体制の大学を紹介します。今回は、金沢工業大学のキャリアセンター(学内では進路開発センター)です。

偏差値は関係ない?!驚異の就職率

1957年設立、石川県野々市の扇が丘がメインキャンパス。学生数は約7000人。工学部、環境・建築学部、情報フロンティア大学、バイオ・化学部の4学部が存在...とこれだけ見るとよくある地方の理系大学なのですが、2015年卒の就職率は99.5%!と驚異の数値です。
そんな金沢工業大学がいったいどんな就職支援を行っているのか、知っている限りを紹介したいと思います。

(参考:Wikipedia 金沢工業大学 金沢工業大学 就職実績

3年次までは学業優先

まず第一に、金沢工業大学では3年次までは基本的に学業優先です。3年後期のテストが終わるまでの就職支援は基本ガイダンス程度で、学内説明会等のイベントは行いません。

3年後期のテストまでは学業優先、という基本方針がしっかりあるからこそ、それ以降は全力で就職支援を行えるのです。

産学連携の実践的な学習プログラム

金沢工業大学には他大学に比較して多くの産学連携プロジェクトが存在しています。
必修のものから参加自由なものまで様々あり、意欲次第で複数のプロジェクトに参画することが可能です。

【教育研究】学生の実践的な教育研究プロジェクト(連携推進室) | 金沢工業大学

産学連携プロジェクトに取り組むことで、通常の授業だけでは経験することのできない「限られたリソースと時間の中で依頼に応える」「複数の利害関係者との折衝」「チームメンバーとの協力」などの貴重な経験を積むことができます。

これらの経験は企業も高く評価するので、前述の高い就職率につながっているのだと思います。

f:id:nabeharu:20160104002301j:plain

↑金沢駅。最近新幹線も開通しましたね↑

職員の半数が民間企業出身

学生は就職課の職員に就職に関する相談に行くわけですが、多くの大学では職員が大学以外の職場を知らず、一般的な就職活動を経験していないため、中々有益なアドバイスができていません。

金沢工業大学では就職課職員や就職担当教授の多くが民間企業出身者のため、実態に即した有益なアドバイスをしやすくなっています。

手厚い就職活動支援

3年次のテストまでは学業優先ですが、それ以降の就職活動支援はものすごく手厚いです。たくさんあるのでリストアップすると下記のとおり。

  • 学内セミナー・学内選考会の実施
  • 東京・大阪までの高速バス手配
  • 就職活動用の髪型・メイク指導
  • 学生の選考状況を把握する仕組み

特に、最後の学生の選考状況を把握する仕組みに感心したので紹介します。

通常、学生が自分から相談に来ない限り学生の選考状況を把握することはできませんが、キャリアセンターからすると、相談に来てくれている学生よりも相談に来ない学生のほうが心配というジレンマがあります。
そこで金沢工業大学がどうしているかというと、成績証明書の取得を窓口で行うようにしています(一部の企業は選考中に成績証明書や卒業見込み証明書の提出を求めます。多くの大学は機械で発行できます)
成績証明書の取得を窓口で行うことで、学生が就職課に足を運ぶようになります。すると、窓口の職員が自然と「今どこ受けてるの?」と選考状況を聞くことができるのです。その流れで相談に乗ったり、その会社の内定者を紹介したりできるのです。
学生の選考状況を把握するという課題に対して、大げさな施策でなくちょっとアナログにしただけ、というあたりがとてもステキだなぁと感じます。

訪問企業への配慮

最後に、学生側ではなく企業側への配慮について。

理系採用を経験したことのある方なら分かると思いますが、企業が大学へ挨拶に訪問するのは結構大変で、キャリアセンターや各学科の就職担当の先生、内定者がいれば内定者の研究室の先生、その他個別に訪問したい研究室の先生へのアポイントを1度の訪問で済むように調整しなければなりません。大学のHPから就職担当の先生の連絡先を調べるだけでも一苦労で(ほとんどの大学のHPは物凄く見づらい)、メールアドレスが載ってなかったり載ってても返信してくれなかったりとかなりの手間がかかります。

金沢工業大学では、進路開発センターに訪問したい日程と訪問したい先生を告げるだけで、進路開発センター側で各先生とのアポを調整してくれるのです。目的と採用ターゲットを告げると関係ありそうな先生を紹介してくれることすらあります。日々時間に追われながら学校訪問の予定を立てている採用担当者にとって、これは心底助かります。流石、職員の半数が民間企業経験者なだけあって、企業側の気持ちをよーく分かってくれています。

 

以上、私が知る限りの金沢工業大学の就職支援のスゴさを紹介しました。
こうして並べてみると、社会に出てから役立つ人材を育てようという本質的な思想と細やかで実態に即した支援施策が両立していて本当に素晴らしいと感じます。

他にも就職支援が充実している大学は多くあるので、機会があれば紹介したいと思います。