突然ですが、私は手話を少しだけできます。
前職で聴覚障がい者の社員と一緒に働いていたので、興味を持って勉強してみました。
どのくらいできるかのレベル感か自分ではよく分からないのですが、指文字で50音はスラスラ、簡単な日常会話レベルの表現なら(多分)できます。
一方、読み取りは苦手で、いつも「ゆっくりお願いします」と聞き返してしまいます。
英会話でいうところの、スピーキングは何とかできるけどヒアリングは苦手、という状態です。最近は手話で会話してないので、更に鈍っている気はしますが。
というわけで(?)、今日は手話のススメです。手話を学ぶメリット/楽しさを伝えられたら幸いです。
聴覚障がい者とのコミュニケーション手段が増える
聴覚障がい者とのコミュニケーション手段を大きく分けると、
- 口話(口の動きを読む)
- 筆記
- 手話
の3つあります。
もし職場等の身近に聴覚障がい者の方がいて何か仕事を頼むとき、簡単な手話ができると意思疎通がスムーズでとても便利です。
難しい単語や文法を覚える必要はありません。
「今大丈夫?」「手伝って」「ありがとう」「お疲れさま」
などの簡単な手話だけ覚えるだけで、コミュニケーションが一気にスムーズになります。
会話の全てを手話でする必要もありません。仕事内容詳細の打ち合わせや数字等の細かい内容は筆記で会話するなど、使い分ければいいのです。
但し、聴覚障がい者の全員が手話をできるわけではありませんので注意が必要です。
聴覚障がい者と一括りで言っても、聞こえる程度は人それぞれですし、手話のできる人できない人、口の動きを読むのが得意な人苦手な人、筆記を好む人好まない人などそれぞれいますので、その人の取りやすいコミュニケーション方法を選ぶ必要があります。
プレゼンの表現力が高まる(かも)
手話には、同じ表現で異なる意味を持つものがたくさんあります。日本語でいうところの同音異義語ですね。
例えば、うちわで顔をあおぐようにする手話には、「うちわ」「あおぐ」「夏」「暑い」「南」の5つの意味があります。
ではどうやって1つの動きから「夏」なのか「暑い」なのか「南」なのかを判別しているかというと、それは口の動きや表情から判断するわけです(暑そうに「暑い」と言いながらあおげばそれは「暑い」と伝わります)。
つまり、手話で相手に自分の意思を伝えるためには、手の動き、表情、口の動き等、文字通りの意味で身体全体を使って表現する必要があるのです。
手話でのコミュニケーションをとるうちに、表情や身体全体を使っての表現が自然と身につき、プレゼンでより想いが伝わるようになるかもしれません。
日本史に詳しくなる
最後にオマケです。
日本語での手話を誰が決めているか知りませんが、語源(?)にやたらと日本史ネタが出てきます。
パっと思いつくだけでも、
「加藤」= 両手の人差し指を槍のように斜め前に突き出す。槍の名手加藤清正が由来。
「仙台」= 額の前に親指と人差し指で三日月を作る。仙台の伊達政宗の兜の飾りが由来。
「佐々木」 = 背中に剣をしまうしぐさ。佐々木小次郎の長剣 物干し竿が由来。
などなど。たくさんあります。
「仙台」の手話なんかは、それは伊達政宗であって仙台じゃないだろうと突っ込みたくなりますが、その寛容さも手話の魅力の1つです。表情や口の動きで仙台なのか伊達政宗なのか伝えましょう。
会話ができる相手が増えて、プレゼンも上手になり、日本史に詳しくもなる。一石三鳥の手話、学んでみませんか?