あなたの組織の課題をまるっと解決する!そんなヒントが得られるディスカッション手法を紹介します。
悩みの尽きない我々サラリーマン
私たちは仕事や組織に対して大小さまざまな課題を抱えて仕事をしています。
志を持って仕事をしている人なら、その課題をどうにか解決したいと頭を悩ませていることでしょう。
例えば人事関連の課題であれば、
来年度の新卒採用戦略どうしよう
とか、
効果的なマネジャー教育って何だろう
とか、
どうすれば従業員満足度が向上するだろうか
などなど、課題は山のようにあることでしょう。
そんな悩み多き皆さんに、オススメの解決メソッドがあります。
それが、無責任会議です。
無責任会議とは
数年前から、私が仕事上で悩んだときに行っている、課題解決のヒントを得られるディスカッション手法です。
方法は至ってシンプル。下記のルールに従ってディスカッションするだけです。
- 会議の主催者が抱えている課題に関する見識を持っていそうな人を4~6名ほど集める
- メンバーの半数以上は必ず主催者の会社と利害関係のない人にする
- 主催者の抱えている課題の詳細をメンバーに共有する
- メンバーは、その課題に対する感想や思いついた解決策などを、無責任に発言する
- 会議の主催者は、無責任に出た意見に反論してはならない。意見の中から、課題解決のヒントになるものはないか、真摯に受け止める
4つ目の「無責任に発言する」が最も重要です。参加メンバーは、自分のことは棚の上にぶん投げて、とにかく無責任に思うままに発言する。無責任になることがルールなのです。
このやり方で、思ってもみない解決策へのヒントが見つかります。
無意識に狭めている思考の枠を無責任さが広げてくれる
課題解決のために頭を悩ませていると、無意識下で実行時の障害を想像してしまってないでしょうか。
この提案は部長が反対しそうだな
とか、
似たような提案して却下されてる同僚がいたな
とか、
関係者の根回しが大変そうだ
とか。
これらの障害を想像してしまうのは無理もありません。あなたは実際に課題解決を実行する「責任ある人」なのですから。
しかし、無責任会議で発言するメンバーはそうではありません。
利害関係はありませんし、社内の人間関係のしがらみも知りません。何より、無責任に発言することがルールなのですから、それはもう無責任な発言をドンドン出してくれます。
そして、無責任な発言にこそ本質的な解決策のヒントが隠れているのです。
大切なのは課題を解決することであって、上司の顔色を伺ったり、提案が却下されることを恐れることではないはずです。
無意識にかけていたブレーキを、無責任な発言の数々が外してくれます。そこにこそ、無責任会議を開く意義があるのです。
実際に開催したテーマ
過去何度となく行われた無責任会議のテーマの一例が下記です。
- 同業大手企業への辞退を防ぐには
- 説明選考会を効果的に行うには
- 倫理憲章を遵守しながら優秀な人材を確保するには
- これまでにない採用手法を試したいという顧客にどんな提案をするか(人材会社が主催)
- なべはる(私)が転職後に活躍するにはどうすればいいか 等々・・・。
(↓実際の会議の様子↓)
新卒採用ネタが多いですが、それ以外のどんなテーマでもできます。
やってみると、絶対に自分では出ない、無責任だからこその意見がたくさん出ます。
・そもそも新卒採用をせずに第二新卒や既卒を狙えばいい
・選考フローを全て刷新しよう
・全社員をリクルータ化しちゃえば?
・今年は諦めて来年に集中しちゃえ
などなど、自分ひとりでは絶対に考えつかない(考えても色々な障害を想像して無意識にフタをしてしまう)アイデアの数々。
想像してみてください。自社とは無関係の人が、自社の課題に対して無責任かつ無遠慮に(でも真剣に)解決策を考えてくれるんです。ワクワクしませんか?
無責任会議の限界
無責任会議が効果的な手法であることは確信を持っていますが、万能なわけではないです。
それは、得られるのはあくまでも解決へのヒントであって、答えが見つかるわけではない、ということです。
無責任に出された解決策やアイデアは玉石混合です。まったく的外れなものもあれば、解決への糸口となるものもあるでしょう。
それらを精査して、自社で実行できる現実的なプランにまで落とし込む必要があります。
無責任に出たアイデアを、責任を持って実行していけるかどうかはあくまで主催者の力量にかかっているのです。
課題解決に無責任会議をお試しあれ!
無責任会議に興味を持たれたら、ぜひ一度やってみてください。
今回は社外の人に限定しましたが、社内で部門をまたいでやっても面白いと思います。
人事関連の議題であれば喜んで(無責任に)行きますので、もし一緒にやりたいという奇特な方がいらっしゃれば、コメントでもtwitterにでもご連絡ください。