なべはるの人事徒然

フィードフォース人事の中の人。採用、教育、評価制度、組織活性など、日々考えていることを綴ります。現在人事で働いている方、人事の仕事に興味のある方、就職活動中の学生などに読んでいただけたら幸いです。

漫画「ちはやふる」に学ぶ、相手を気遣うコミュニケーション

Huluで何となく観始めたらハマってしまった「ちはやふる」の素晴らしさについて…じゃなくて、ちはやふるで気づいた、相手を気遣うコミュニケーションについてです。

異色の百人一首漫画 ちはやふる

漫画「ちはやふる」をご存知でしょうか?

競技かるたに燃える女子高生の主人公 綾瀬 千早(ちはや) が、個人女子日本一の称号であるクイーンと部活としての団体戦優勝を目指すストーリーです。少女漫画なのに恋愛成分は大分控えめで、男性でも十分楽しめます。

熱い展開に切磋琢磨するライバル、主人公たちの成長に団体戦の緊張感など、題材が百人一首であることをのぞけばむしろ王道の少年漫画のようです。

微かな音の聞き分けが勝負を決める

競技かるたのスピードたるや凄まじく、微かな音の聞き分けで動き出せるかが勝負を大きく分けます。クイーン戦、名人戦の動画をYou Tubeで見ましたが、何が起きているか分からないレベルのスピードです。

主人公のちはやが得意としているのが、漫画のタイトルでもある「ちはやふる」の札。自分の名前が「ちはや」なので、他の人よりも「ちはや」の音を聞き慣れており、その分早く動き出すことができるのです。
「ちはやふる」の歌は下記↓。

千早(ちはや)ぶる 神代(かみよ)もきかず 龍田川(たつたがは)
からくれなゐに 水くくるとは

(意味)
さまざまな不思議なことが起こっていたという神代の昔でさえも、こんなことは聞いたことがない。龍田川が(一面に紅葉が浮いて)真っ赤な紅色に、水をしぼり染めにしているとは。

【百人一首講座】千早ぶる神代もきかず龍田川 からくれなゐに水くくるとは─在原業平朝臣 京都せんべい おかき専門店【長岡京小倉山荘】

ちなみに「ちはやふる」は二字決まりの歌。「ち」で始まる歌は他に「ちぎりきな~」「ちぎりおきし~」があるので、「ち」の段階ではどの歌か確定せず、「ちは」と二文字目まで読まれた段階で確定するので二字決まり、といいます。
ちはやは、二文字目の「は」が音となって出る前の「ちh」くらいでビターンと取れるくらいの耳の良さ(感じの良さといいます)を持っています。

一方、天性の感じの良さを持たない努力タイプのライバルプレイヤーも多く存在し、才能を努力と技術と工夫で埋めていくのがまた熱く…とこのままではちはやふる解説ブログになるので話を戻します。

\(・_\)話を元に (/_・)/戻しまして

ちはやは「ちはやふる」の札が得意、というシーンを見て、自分の名前は自分が一番聞き慣れているという当たり前のことに気づくことができた、というのが今回のブログの趣旨です。

貴方以外の人は、貴方の名前をよく聞き取れない

自分の名前は自分が一番聞き慣れているということは、逆に言えば自分以外の人はさほど聞き慣れていないということです。名前だけでなく会社名も同様です。
例えば、私にとっては「なべはる」も「フィードフォース」も聞き慣れているので早口で雑に言っても聞き取れますが、他の人にとっては早口ではうまく聞き取れません。

自分の名前と社名は意識的にゆっくりはっきり話そう

名前も社名も、自分にとっては聞き慣れているだけについつい早口でボソっと言ってしまいがちですが、聞き手にはうまく聞こえていない可能性があります。コミュニケーションの第一歩がこれではあまりにもったいない。

電話で名乗るとき、名刺交換で挨拶するとき、自社の社名と自分の名前は、おおげさなくらいゆっくりはっきり発音するくらいで相手にはちょうどよく聞こえるようになります。

相手を気遣うコミュニケーションは、自分が知っていることと相手が知らないことを想像するところから始まりますので、まずは一番身近で重要な自分の名前と社名を、少しだけ気遣って発音してみてはいかがでしょうか?

おまけ① ちはやふる 映画化

単行本で30巻を超えるちはやふるですが、最近になって人気が再燃してきたようで、実写映画化されました。起用されたのは広瀬すず。いい雰囲気出してますね。
競技かるたのあのスピード感がどう表現されているのか楽しみです。

ちなみに私の好きなキャラは、須藤さんと肉まんくん、次点でヒョロくんです。

名言も多く、特に↓の3つがお気に入りです。実写映画では再現されるのか?!

「“青春ぜんぶ懸けたって強くなれない”?懸けてから言いなさい」
「本当に高いプライドは 人を地道にさせる 目線を上げたまま」
「やりたいことを思いっきりやるためには やりたくないことも思いっきりやんなきゃいけないんだ」

(参考)【ファン必見!】ちはやふるのセリフ・名言集

 熱い!

chihayafuru-movie.com

おまけ②:渡邉 渡邊 間違えやすい問題について

自分の名前は自分が一番聞き慣れていると同時に、見慣れてもいます。
渡邉さんは渡邉さん以外の人に比べて「渡邉」という字を見慣れているので、間違えて「渡邊」と書かれているとすぐに違いに気づきます。渡邉は渡邊じゃありませんし、渡邊は渡邉じゃないのです。

非ワタナベさんからのメールでは40%くらいの確率で間違ったほうのナベの字で送られてきますが、非ワタナベさんにとって「邊 邉」という字に見慣れていないので仕方ないことです。
ここでも、自分が知っていることと相手が知らないことを想像して、間違いはそっと許してあげましょう。
私も、斎藤・齋藤・齊藤 の違いがパっと見て分かりませんし。

オワハラよりも悪質?!知られざる退職時の嫌がらせ

セクハラでもパワハラでもない、退職ハラスメント

セクハラ・パワハラ・モラハラ等、数多くの「○○ハラスメント」があります。
昨年流行った(?)のがオワハラ(就活終わらせろハラスメント)ですが、今日はそれよりももっと悪質な退職ハラスメントについて考えてみたいと思います。

退職ハラスメントとは、退職を申し出た際に会社から何らかの嫌がらせを受けることです。

私自身、転職エージェントと人事での経験を合わせて100名あまりの退職・転職を見てきましたが、実に多くの人(体感では半数近くの人)が何らかの退職ハラスメントを経験しているようです。その種類と実態についてまとめてみました。

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退職ハラスメント(嫌がらせ)の種類

1.過度の引き止め

おそらく一番多いのが、過度の引きとめ・慰留です。
会社にとって必要な人材だからこそ引き止められるのでしょうから、引きとめられること自体は一概に悪いこととは言えないかもしれませんが、行き過ぎると立派な(?)ハラスメントです。
よくあるのが下記の2つ。

  • 複数回にわたって慰留のための面談が行われる
  • 後任が見つかるまで/仕事が落ち着くまではいてくれと頼まれる

難しいのは、退職する側も会社に迷惑をかけて申し訳ないという気持ちがあるため、これらのハラスメントを無下に扱うことができないことです。特に責任感の強い人/優しい人ほど。

憲法で職業選択の自由が定められており、法律では2週間前に退職を申し出れば問題なく退職できます。どんなに会社から強く引きとめられても、それに従う必要はないのです。
とはいえ、2週間では引継ぎするのにあまりに短いでしょうから、常識的には会社と話し合った上で、退職を申し出た日の1ヶ月~3ヶ月後に退職、というのが一般的でしょう。

careerpark.jp

2.退職日の前倒し

1の逆で、退職を申し出たらその会社として最短日を退職日に指定される、というハラスメントもあります。信じられないような話ですが、辞める人に払う給料はないからできるだけ早く辞めてくれ、という会社もあるのです。
このハラスメントにあうと、3ヵ月後に辞めようと思っていたのに2週間後に辞めることになってしまった、なんていう悲劇も起こります。

退職日の前倒し要求は、不当解雇に近い法律違反なので訴えればおそらく勝てるのでしょうが、そんな面倒ごとを起したくないと考える人が多いことから、泣き寝入りになってしまうことが多いようです。

3.退職を理由とした不当な扱い

2と同じ発想で、どうせ辞めるんだからと不当な扱いを強いる会社もあります。
例えば、

  • 退職を理由に低い評価をつける/給与を下げる
  • 賞与を支払わない
    (退職を決めた人は賞与を受け取らないという慣習の会社があるとか)
  • 有給休暇を消化させない

などなど。これも泣き寝入りする人が多いようです。

4.嫌がらせ

最も幼稚かつ厄介なのが嫌がらせです。上記1~3はハラスメントをすることによる会社側の意図が見えますが(それでも許されるものではないですが)、嫌がらせに関しては受ける側はもちろん、する側にも腹いせ以外のメリットがない、皆が不幸になるハラスメントです。

「今まで世話してきたのに辞めるなんて、何の恩義も感じていないのか」「忙しいこの時期に辞めるとは非常識だ」などの言葉による嫌がらせから、辞めるときは社長に土下座して謝らなければならないというおかしな慣習、ヒドいのになると、転職先に圧力をかけて転職できないようにする、なんて話しもあるようです。

joshi-spa.jp

中々表に出てこない退職ハラスメントの実態

これだけたくさんのひどいハラスメントが横行しているにも関わらず、中々表に出てこない退職ハラスメント。

表に出てこない一番の理由は、波風立てずに退職したいという退職者の心遣いが逆手に取られているからです。

自分が退職することで会社に何らかの迷惑をかけるであろうことに負い目を感じ、多少無茶なことを言われたりされたりしても泣き寝入りしてしまう…それゆえに中々表沙汰にならないのでしょう。

引継ぎもせずに不義理に辞めていいということでは全くありませんが、しっかり義理を通して全うな退職手続きをふんだうえで会社にハラスメントを受けたのであれば堂々と抗議/抵抗してもいいかもしれません。

福利厚生は何かとトレードオフ

メルカリが新しい人事制度「merci box」を発表して話題になりました。なんと産・育休8ヶ月分の給与を100%保証するとのこと。

thebridge.jp

すごく良い取り組みですし、是非他企業にも広がって産休・育休の負担を会社がするのが当たり前の流れになったらいいな、とも思います。

福利厚生はタダじゃない

ただ、当たり前ですが福利厚生はタダじゃありません。天から降ってくるものでもありません。会社の資源・資金は有限ですから、福利厚生にお金をかけた分、他に回すお金が減っているはずです。

メルカリの育休支援制度「merci box」でいうと、これまで支払うことのなかった賃金を企業が支払うことになります。育休に入る社員の年収が500万円だとすれば、8ヶ月分で333万円。保険料等も含めれば1人の育休あたり約400万円会社負担が増えます。その原資がどこから来ているかは分かりませんが、何もないところからお金は出てきませんので、会社の利益か他社員の昇給原資か、どこからか原資を持ってきているはずです。

きっと、メルカリの経営陣は、

犠牲にする金銭的デメリット < 制度施行による人材の定着、宣伝効果のメリット

と経営判断が下されているはずです(そして、その狙いは有効なように思えます)

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福利厚生は常に何かとトレードオフ

と、このように説明すれば当たり前のことに感じるかもしれませんが、福利厚生を充実させるということは常に何かとトレードオフになっています。

ついつい福利厚生が充実していると無条件で良い会社であると考えてしまいがちですが、福利厚生を充実している会社はその代わりに何かを犠牲にしているはずなのです。

一例をあげると、

  • 家賃補助や家族手当等、金銭面の補助があるということは、その分を給与や利益に回せない
  • オフィスが便利な都心にあるということは、その分高い家賃を支払っており、給与や利益を圧迫する
  • (国策として)社会保障が充実するということは、その分税金が高くなる

などなど。

経営の視点でいえば、有限の資金をどのように使えば効果的かを常に意識して選択しています。給与として支払うのがいいのか、家賃補助として支払うのがいいのか、オシャレなオフィスに使うのがいいのか、利益として留保するのがいいのか…。何かを選べば何かを失いますから、お金の使い道は必ず何かとトレードオフになっています。

個人的には、福利厚生一切ナシで給与に全振りという会社が出てこないかなぁと思っています。
通勤手当も家賃補助もナシ、PCは自分で用意してください、オフィスもボロいです、でも給与は業界最高水準です、みたいな。ほとんど全ての福利厚生は恩恵を受ける社員に偏りが出るので、福利厚生ナシ・給与に全振りが一番公平かもしれません。

福利厚生一切ナシで給与全振りは現実的でないにしても、給与や福利厚生の仕組みで恩恵を受ける社員にどのような偏りを持たせるかが、その企業らしさ・独自性を表しているのだと思います。

上司の思う10倍、部下は上司に報告しづらい

世の管理職の皆さんの共通の悩みの1つに、「部下が中々報告・連絡・相談(ホウレンソウ)してこない」というものがあると思います。

今回のブログでは、部下から報告・連絡・相談されやすい上司になるための心構えをまとめてみます。

↓こんな記事もあります。皆さん悩んでますね↓

president.jp

※私の会社では、「上司・部下」という言葉は使わずに「マネジャー・メンバー」と言っていますが、記事内では分かりやすいように「上司・部下」を使います。

上司の思う10倍、部下は上司に話しかけづらい

まずは大前提。貴方が思っている10倍、部下は貴方に話しかけづらいと思いましょう。
「自分は部下との仲も良好だから、話しかけやすいだろう」と思っている貴方も(私も)含めてです。

ウソだと思うならGoogleで「上司 話し」と打ったときのサジェスト結果をご覧ください↓

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ホウレンソウの責任は上司にある

「話しかけやすかろうが話しかけにくかろうが、報告に来ない部下が悪いんだ、報告や相談に来ればちゃんとアドバイスができるのに」と考えている方はいませんか?

確かに仕事のできる人は報告・連絡・相談が上手です。貴方自身もそうして上手く報告・連絡・相談してきたからこそ成果を残し、今の役職についているのかもしれません。
しかし、マネジャーになった今では自分自身だけではなくメンバーが成果を出せるようにすることが上司の役割です。自分から中々ホウレンソウをしない部下がいるなら、してくれるように工夫するのは上司の責任なのです。

ここでは、部下が適切に報告・連絡・相談するような工夫を4つ紹介します。

※この記事を読んでいるのがメンバーの立場であれば、上司に頼らず自分でホウレンソウを上手くできるよう努力してくださいね

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話しかけられたらちゃんと聞く

言わずもがななので解説はしませんが、何よりも大事なことです。

  • 忙しそうにしない/不機嫌そうにしない
    実際に忙しいか/不機嫌か、は関係ありません。部下から見て忙しそうか/不機嫌そうか、です。
  • 「ながら」で聞かない
  • 相手の方を見る、相手に身体を向ける
  • 「今忙しいから」などと邪険にしない。
    本当にその時時間をとれないなら、後で必ず時間をとる

これらに気をつけて、部下に「話しかけて良かったな」と思ってもらえるようにしましょう。

悪い報告は、報告したこと自体をほめる

上司である貴方は悪い報告ほど早めに聞いて対策を打ちたいと考えているでしょうが、部下からすれば上司に悪い報告をすることほど気の進まないことはありません。

悪い報告に限っていえば、上司の思う100倍は話しかけづらいと思ったほうがいいかもしれません。

悪い報告を聞いた上司が、「何でそんなことになったんだ!」とか「だからもっと早く相談しろと言ったろう」などと叱責してしまえば、次からの悪い報告は更に遅くなってしまいます。
上司からしてみれば起こった事象に対して叱責しただけで、報告したことを叱責したつもりはないと思うかもしれませんが、報告した側からすれば「報告した→怒られた」という、報告自体への負のイメージがついてしまうのです。

だからこそ、悪い報告を聞いたら叱責したくなるのをグっとこらえて、「報告してくれてありがとう、一緒に対策を考えよう」「早く報告してくれたから何とかなりそうだ」と、報告したこと自体をほめるようにしましょう。
部下の失敗への追求や原因分析が必要なら、報告のタイミングと意図的にずらして行うといいでしょう。

報告・連絡・相談を受ける仕組みを作る

部下と信頼関係を築けていて、話しかけられたらしっかり話を聞くように心がけていても、それでもなお部下は上司に話しかけづらいです。
気の良い上司が、にこやかに「何かあったら何でも相談してね」と本心から部下に伝えていたとしても実際は中々相談はされません。

「何で相談に来ないんだろう」と悩むのではなく、そういうものだと思って仕組みを作ったほうがよいでしょう。

毎朝進捗確認の朝会を開く、週に1回個別にショートミーティングの機会を作る、自分以外のマネジャーに相談できるようにしておく、など報告・連絡・相談が自然と行われるような仕組みにしておくといいでしょう。

私の会社では、2週間に30分、1対1でメンバーと会話する1on1 Mtgを実施しています。

diamond.jp

上司から部下に報告・連絡・相談する

最後に。報告・連絡・相談するのは部下→上司の一方通行だけではありません。

面倒くさがらずに、上司から部下に丁寧に報告・連絡・相談することで、ホウレンソウの重要さが部下に伝わり、話しかけやすくなることでしょう。

 

(まとめ)
  1. 話しかけられたらちゃんと聞く
  2. 悪い報告は報告したこと自体をほめる
  3. 報告・連絡・相談を受ける仕組みを作る
  4. 上司から部下に報告・連絡・相談する

これら4点を工夫すると、「部下が全然報告に来ない」という悩みから開放されるかもしれません。

世間一般に良い会社ではなく、自分にとって良い会社を探そう

(2019年12月更新)

誰もが一度は考える「良い会社」について考えてみました。

良い会社って何だろう

誰だって良い会社に入りたいと思います。でも、良い会社って何なのか、考えれば考えるほど分からなくなってきます。

世の中には、就職人気ランキングとか働きがいのある会社ランキングなどがたくさんありますが、こういったランキングを参考にして会社を選びましょうという話はついぞ聞きません。どちらかというと批判的な意見を多く見るかもしれません。

logmi.jp

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ランキングに惑わされるなと大人は言うけれど

就職人気ランキングを批判する大人はこう言います。
「知名度や人気ランキングに惑わされるな。知名度が低くても利益率が高かったり優れた製品を作っていたり平均給与の高い優良企業はたくさんある」と。

「隠れ優良中小企業まとめ」なんてサイトもあるくらいです。

jobrankingcommittee.com

「知名度や人気ランキングに惑わされるな」という言葉それ自体はもっともなのですが、知名度や人気の代わりとなる企業を見る指標が利益率だったり市場シェアだったり給与額だったりしたら、それは知名度を気にしなくなっただけで、世間一般の尺度で良い会社を探すという根っこの部分は変わっていないように感じるのです

世間一般に良い会社ではなく、自分にとって良い会社を探そう

世間一般に良い会社に入ることと、そこに入って自分が幸せになることはまったくの別物です。そのことに気づかないまま、ランキングを気にしたり優良企業を探しても意味がありません。

「隠れた優良企業」という他人が作った尺度で会社を選んでもそれが自分にとって良い会社かどうかは分かりませんし、「合コンでモテたいから有名企業がいいんだ!」という熱い想いがあるならそれは文句のつけようのないその人なりの企業選択でしょう。

自分がどんな働き方をしたいのか、どんな生き方をしたいのか、どんな人生を送りたいのか…まずは自分自身が就職と仕事に対して何を求めるかを考えることが、本当の意味でランキングに惑わされない会社選びの第一歩になると思います。

新年の抱負を実現させるためのコツ

新年に立てた目標は達成されない?!

新年明けました。気持ちを新たに目標を立てたり新年の抱負を述べた方も多いと思います。
お正月の開放的な気分でついつい高い目標を立ててしまい、1年振り返ってみると全然達成できていない、なんてことありませんか?
(ちなみに私の2015年の目標は体重5キロ減に対して3キロ増でした。達成率-60%!)

下記サイトによれば、8%の人しか新年に立てた目標を達成できていないそうです。

any-stress.com

そこで今回のブログでは、新年の抱負を言うだけでなく達成させるためのコツを共有したいと思います。

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既にある習慣にリンクさせて行動定着させる

今回のブログは下記の本を参考にしています。

人材育成担当者のための絶対に行動定着させる技術

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目標を具体化するだけでは達成されづらい

抽象的な目標ではなく具体的な行動を立てよう、というのは聞いたことがあるかと思います。
確かに、「本をたくさん読む」よりも「月に本を3冊読む」の方がより達成できる気がします。実際、この目標でもしっかり本を読める人はいるでしょう。

しかし、人は弱いものです。つい忙しくて、体調が悪くて、などの理由で本を読む時間を作れないことがあります。

せっかく具体的に立てた目標が中々達成できない理由は、立てた目標をいつやるか、の視点が抜けているからです。

普段やっている習慣の「ついで」にできる行動目標を設定する

人は本質として変化を嫌うので、新しい目標を立てて実践することは本能的に苦痛だったりします。これまで本を読む習慣がなかったのに急に本を読もうとしても中々行動に移すことはできません。

そこで、普段自然と行っている習慣にリンクさせて「ついで」にやることで、苦痛を感じずに目標達成のための行動定着がしやすくなります。

先の「月3冊本を読む」という目標であれば、例えば下記のようになります。

  • 通勤電車に乗っているときは本を読む
  • 毎週土曜日のコーヒータイムの間は本を読む

ここでのポイントは、「通勤電車に乗る」「毎週土曜日のコーヒータイム」は特に努力しなくても続いている習慣になっていることです。努力も意識もせずにできる習慣をトリガーにして、「ついで」にやることで、新しいことを始めるという本能的な苦痛を感じずに、無理せず行動が定着できるようになるのです。

 

このように、せっかく立てた新年の目標がキチンと達成できるように、習慣にリンクさせた行動にまで落とし込んでみてはいかがでしょうか?

日本人は本当に働きすぎなのか

お正月です。年末年始は久しぶりの連休でゆっくりと過ごしている方も多いと思います。
というわけで(?!)今回はお休みについて。働きすぎと言われる日本人が本当に働きすぎなのかについて調べてみました。そんなに固い話でもないので肩の力を抜いてお読みください。

日本人は働きすぎ!?

よく、「日本人は働きすぎだ」とか「長期休暇が取りづらい」とか「日本の通勤ラッシュはクレイジーだ!」なんて声をTVやネットで目にします。フランスでは1ヶ月のヴァカンスをとるのが当たり前、とか聞くと羨ましいなと思ったり。
下記サイトのように、海外と日本の働き方を比較しているサイトなんかもあります。

u-note.me

日本人が働きすぎと言われる根拠はいくつかあって、代表的なところでは下記3点でしょうか。

  • 有給消化率が低い
  • 長期休暇がとれない(とる文化がない)
  • 残業が多い

今回はその中でも、「休日」に焦点を当てて考えてみました。世界各国と比較すると日本の休日は多いのか少ないのか。

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有給休暇取得日数比較

まずは有給の取得日数比較です。下記サイトを参考にしました。

welove.expedia.co.jp

上記サイトによると、日本は年間有給取得日数12日で、主要26カ国中下から3番目です。ちなみに最下位は韓国の6日、次がアメリカの11日です。

日本は世界一有給を取らない、というイメージを持っているかもしれませんが、実は2014年から有給消化率のワーストは脱却しています。

ブラジル、フランス、スペインは30日支給で30日取得してます。めちゃくちゃ多いですね。ヨーロッパ圏では支給日数=取得日数が当たり前なので消化率という概念がそもそもないのだとか。

祝日数比較

有給の取得日数だけでなく、祝日数も比較してみましょう。

www.mercer.co.jp

マーサーの世界福利厚生調査データによると、日本の年間祝日数は15日で世界3位です。1位はインド、コロンビアの18日。少ないのは7日のメキシコ、8日のオランダ、イギリス、ハンガリーなど。

有給休暇取得日数+祝日数ランキング

上記2つを比較して、ランキングを作ってみました。有給休暇のほうのデータが12カ国分しかないので、データとしては不十分ですが一応の参考にはなると思います。

  1. スペイン 44日(有給30日+祝日14日)
  2. ブラジル 42日(有給30日+祝日12日)
  3. フランス 41日(有給30日+祝日11日)
  4. オーストリア 37日(有給25日+祝日12日)
  5. イタリア 36日(有給25日+祝日11日)
  6. インド 33日(有給15日+祝日18日)
  7. 日本 27日(有給12日+祝日15日)
  8. 香港 27日(有給15日+祝日12日) ※7位タイ
  9. シンガポール 25日(有給14日+祝日11日)
  10. 韓国 22日(有給6日+祝日16日)
  11. アメリカ 21日(有給11日+祝日10日)
  12. メキシコ 19日(有給12日+祝日7日)

日本は7位という結果でした。確かにスペイン、ブラジル、フランスなどに比べると休みは少ないですが、アメリカや韓国に比べると実は休みが多いことも分かります。

というわけで、日本人は働きすぎか?に関して調べてみたところ、確かに休日数の多い国に比較すると休日は少ないが、日本より休みが少ない国も割とあるというふわっとした結論になりました。

労働時間や病欠の扱い方など、論点は他にもたくさんありますが、今回は単純な休日数の比較ということで悪しからず。

 

2016年1月5日追記)

今年から新たに山の日(8月11日)が追加されましたね!休日数ランキングが7位タイから単独7位になりました!(笑)