今回も新卒採用ネタ。普段は人事の方向けですが今回はどちらかというと学生向けのブログです。
今年は倫理憲章の指針の変更もあり、選考時期が企業によって異なり学生も混乱しているようです。
(倫理憲章についてまとめたブログ)
既に内定を獲得して就職活動を終えた人、今が就職活動真っ最中の人、これから始める人、色んな人がいることでしょう。
中には、最終面接までは進むのだけど、そこで不合格になってしまう、という方もいるかもしれません。
前回、担当者レベルの面接ではこれまでの経験を重視して合否判断しているという記事を書きました↓
そこで今回は、最終面接でのポイントについてです。
最終面接では学生のどこを見ている?!
志望度の高い会社の最終面接で落ちてしまうと、ショックが大きく呆然としてしまいますよね(私も学生時代ありました)。
- 最終面接は入社意思の確認だけと聞いていたのに…
- 社長と雑談しただけなのにどこを見て判断してるんだ?
- これまで筆記試験やグループワーク、人事面接では高い評価だったのに何故…?
と、落とされた理由も釈然とせず、次に活かそうにも何を反省すればいいか分からない…と思い悩んでしまうこともあるかと思います。
実はそれ、当たり前です。
何故なら、最終面接では非論理的な理由、言い換えるなら「勘」で合否を判断している場合が多いからです。
最終面接官は採用する人を決める、一次面接官は不採用にする人を決める
最終面接では意思確認だけとか、志望度・本気度を聞くとか、その会社について調べてあるかが大事だとか、色々な情報が飛び交っていますが、結局のところ会社によって何を気にしているかは異なるので本当のところは正直分かりません。しかし、最終面接での合否基準を「勘」に頼っている、というのは多くの企業にあてはまります。
面接官の立場と役割から考えてみましょう。ほとんどの企業が下記のように役割を決めています。
一次面接官 = 人事担当者もしくは現場担当者
最終面接官 = 社長もしくは役員
一次面接官は合否の説明責任がある=論理的に(一定の基準を基に)合否を決める
一次面接官は担当者ですから、採用の最終権限はありません。次の面接に進ませるべきかどうかの権限だけです(不採用にする権限があることと、最終的に採用することの権限には天と地ほどの差があります)。
そして、次の面接に進めるかどうかの基準は一定の基準を定められており、その基準に達しているかいないか、という目線で面接を行い、ジャッジをします。
言い方を変えると、一次面接官は次の面接官に対して、どういう理由で合格にしたか、あるいは不合格にしたかを説明できなければなりません。
これが、一次面接官は論理的に合否を決めている理由です。
最終面接官に説明責任はなく、採用責任がある=非論理的に合否を決める
一方、最終面接官は社長や役員が務めます。採用の最終決裁者ですので誰かに合否の理由を説明する責任はありません。
これはエライ人だからワンマンで決められる、ということではなく、採用後に経営的な責任を持つ本人だからこそ、定められた基準や論理的な理由だけでなく、勘と経験なども総動員して自社に合う人材かを見極めている、ということです。
そして、これまでの自社のことを良く知り、今後の自社のことを誰よりも考えている決裁者だからこそ、その勘も正しく働きやすいのです。
最終面接に臨む学生は何を気をつければいいのか
勘で決めてるなら、対策のしようがない!と感じた方もいらっしゃると思います。
実際そのとおり、必勝法的な対策はありません。そんな中、1つだけアドバイスできるとしたら、
無理に繕わずに自分の100%を出すこと
が一番大事だと思っています。
最終面接だからと緊張しすぎたり、就活モードの自分のキャラを無理に作って臨んでしまうと、最終面接官の勘が働きません。
無理に作ったキャラを演じられても経験豊富な役員や社長にはすぐに見破られますし、そうなると自社に合うのか合わないのかの判断自体がつかないのです。
そして、判断がつかない人を採用するわけにはいきませんので結果は不合格となってしまいます。
それであれば、しっかり自分を出したうえで合うのか合わないのかを判断してもらったほうがよほど健全です。それで「合わない」と判断されてしまったのならそれは仕方ないでしょう。その会社の最終決裁者の勘と経験でそう判断したのですからその判断を信じて、そこは合わない会社だったんだと割り切りましょう。
まとめ
- 最終面接官は勘と経験で判断する場合が多い
- 最終面接官の勘をしっかり機能させるために、無理にキャラを作らずに100%の自分を出すことに専念しよう